映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は観ましたか?
2022年に公開された作品であり、2018年に公開された映画『ブラックパンサー』の続編作品です。
この記事では、映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の概要・あらすじを紹介するとともに、以下のポイントでネタバレ解説を行なっています。
- ブラックパンサー死す
- ヴィブラニウムを持つ新たな勢力
- シュリとリリが攫われる
- 奪還、そして戦争へ
- シュリの覚悟
- 新たな命
※ネタバレを含みますので、あらかじめご注意ください。
なお、本作品の解説に入る前に、前作『ブラックパンサー』の解説をチェックしておくことをおすすめします!
本作品も非常にハートフルで重厚な作品に仕上がっています!
それでは、いってみましょう!
概要
2018年に公開された映画『ブラックパンサー』の続編作品です。
2022年に公開さた本作品は、前作で主演を務めていたチャドウィック・ボーズマンが亡くなったことにより、計画を大きく変更したそうで、ブラックパンサーの死後の世界を描いています。
新たな敵として登場するタロカン帝国の国王ネイモアもまたマーベル作品のヒーローであり、敵でありながらも国を守るために抱えている思いなどから争いに発展してしまう内容にやや胸が苦しくなる作品でもあります。
2023年アカデミー賞では5部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞しました!
また、ラモンダ女王を演じているアンジェラ・バセットは、ゴールデングローブ賞やクリティクス・チョイス・アワードで助演女優賞を受賞しています。
監督 | ライアン・クーグラー |
出演 | レティーシャ・ライト ルピタ・ニョンゴ アンジェラ・バセット テノッチ・ウエルタ・メヒア |
時間 | 161分 |
ジャンル | アクション |
制作 | アメリカ |
予告動画
あらすじ
ワカンダ王国の国王であるティ・チャラは大病を患い、亡くなってしまう
ティ・チャラ亡き後、何者かにヴィブラニウムが狙われており、そのことを知ったラモンダ女王は、国連に対して戦争を辞さない姿勢を示す
しかし、ヴィブラニウムが探知されると困る国がもう一つあった
そのタロカン帝国のネイモアは、かつてのワカンダの開国を責め、ラモンダ女王とシュリに「ヴィブラニウム探知機を作った者を連れてこなければ、ワカンダを滅ぼす」と告げるのであった
登場人物
本編の解説に入る前に、本作品の登場人物を紹介します。
前作から追加されたキャラクターもおり、重要な人物となっているので、しっかりチェックしてください!
本作品も、前作同様とても魅力的なキャラクターばかりです!
シュリ
ティ・チャラの妹であり、天才科学者であり発明家
ティ・チャラの死後、なかなか立ち直れずにいたが、タロカン帝国の警告により、ワカンダ王国を守るために動く
本作品の主人公であり、ワカンダ王国が壊滅の危機となった際、ついにブラックパンサーとなる
ラモンダ女王
ティ・チャラの母親であり、ワカンダ王国の女王
息子の死への喪失感を強く抱えていたが、ヴィブラニウムが狙われた際に国を守るために国連へ出向き警告をする
タロカン帝国に拐われた娘とリリを奪還すべく奔走する
リリ・ウィリアムズ
MITの学生
頭脳明晰で、父親の影響からあらゆるものを発明してきており、ヴィブラニウム探知機の発明者
シュリと一緒にいるところをタロカン帝国の者に拐われてしまう
ネイモア
タロカン帝国の国王
足に小さい羽根が生えており、空を自由に飛び回る
ヴィブラニウムが探知されたことで国の崩壊を恐れ、ワカンダ王国に警告をする
オコエ
ワカンダ王国の国王支援隊「ドーラ・ミラージュ」の体調
シュリとリリが拐われた現場に居合わせており、そのことから隊長の座を降ろされてしまう
国を救うために、シュリが発明した“ミッド・ナイト・エンジェル”を装着して戦う
ネタバレ解説
ここからは、映画『ブラックパンサー』のネタバレ解説を行います。
主に6つのポイントで解説しており、基本的にはストーリーの流れの順番になっていますが、ポイントによっては順不同となることがありますので、一つずつチェックしてみてください!
- ブラックパンサー死す
- ヴィブラニウムを持つ新たな勢力
- シュリとリリが攫われる
- 奪還、そして戦争へ
- シュリの覚悟
- 新たな命
※ネタバレを含みますので、あらかじめご注意ください。
ブラックパンサー死す
ワカンダ王国の国王であり、ブラックパンサーであったティ・チャラは大病を患い瀕死状態となっていました。
シュリは何とかして助けようと尽力しますが、敢えなくティ・チャラは亡くなってしまいます。
チャドウィック・ボーズマンが死去したため、このような形になったのでしょうね
ワカンダは混乱に陥り、何とかティ・チャラの母親であるラモンダ女王が国を治めていますが、その余波は世界中に広がっていました。
そして混乱に乗じて支援センターが突如襲われ、ヴィブラニウムが狙われ始めるのです。
ラモンダは国連に抗議し、これ以上ヴィブラニウムを狙う動きを見せたら戦争を辞さない、と他国を牽制しました。
一方のシュリは悲しみから立ち直ることができず、喪服を燃やすことも拒否するのでした。
ティ・チャラの存在の大きさを改めて感じるね
ヴィブラニウムを持つ新たな勢力
シュリが喪服を燃やせないでいた最中、突如目の前にある男が現れます。
それはネイモアという海中に潜むタロカン帝国の国王であり、ラモンダとネリにあることを告げます。
前作でティ・チャラがワカンダの存在を世界中に明かしたことにより、探知機が開発されヴィブラニウムが狙われるようになってしまったこと、そしてそのヴィブラニウムがタロカンにも存在するため自分たちも身の危険を感じているとのことでした。
さらには、こうなっているのはワカンダの責任であるのだから、ヴィブラニウム探知機の開発者を捕まえてくること、さもなくば戦争に発展することになるだろうと告げます。
タロカンの存在は他言無用とも言っていたね!
ワカンダは動揺を隠せず、ヴィブラニウムの脅威を知っているため、交戦せずにヴィブラニウム探知機の開発者を探すことになりました。
シュリとリリが攫われる
CIA捜査官のロスの力を借り、ヴィブラニウム開発者の居場所を突き止めます。
それはMIT(マサチューセッツ工科大学)であり、開発者はリリ・ウィリアムズという女子大学生でした。
学生が探知機を開発したことに驚きながらも、リリをワカンダに連れて行こうとします。
アイアンマンのスーツ(アイアンハート)もつくっていたね!
その最中でFBIから追われてしまい、その場をなんとか離れるのですが、そこに現れたのがタロカン帝国の戦士です。
水色の肌をしていて、最初はすごく不気味でした・・・
オコエがシュリとリリを守ために交戦するものの、タロカン帝国の戦士は想像以上に強力であり、オコエは敢えなく敗北してしまい、シュリとリリが連れ去られてしまいました。
オコエはこの一連の出来事でドーラ・ミラージュの隊長を降ろされてしまいます。
一方、攫われたタロカン帝国で、シュリはネイモアからタロカン帝国の過去の話を聞き、タロカン帝国の全容を目にしました。
海に追いやられた結果生まれた民族だというのは悲しい過去だよね
シュリはタロカン帝国に理解を示し、ヴィブラニウム探知機の開発者であるリリを引き渡さず、平和に解決できる方法があるはずだと言いますが、ネイモアはそこを譲れません。
さらには、「一緒に世界を燃やそう」と持ちかけ、かつて追われた地上に対する憎しみを見せるのでした。
奪還、そして戦争へ
シュリとリリが攫われている中、ラモンダはナキアに協力を仰ぎ、何とかタロカン帝国の場所を突き止めます。
ラモンダとナキアは連携してシュリとリリを見事に奪還するのですが、その際にタロカン帝国の民族をナキアが殺してしまうことで、ネイモアは激怒しワカンダを攻め落とすことを決意します。
タロカン帝国からの襲撃に備えて、ソニックバリアを張りますが、そんなことを意に介さないタロカン帝国の戦士はあっけなく突破し、凄まじい攻撃を仕掛けました。
エムバクもすぐにやられてしまいましたね・・・
ワカンダは瞬く間に海と化し、多くの犠牲者が生まれてしまい、その手はリリとラモンダにも及びました。
そして溺れたリリを助けたラモンダは命を落としてしまいます。
一瞬でワカンダを壊滅状態に陥らせたネイモアは、シュリに「次は1週間後だ」と告げて撤収しました。
めちゃくちゃな状況となってしまい、なす術をなくしてしまったワカンダにとってもはや希望がないものも同然です。
ある一つの可能性を除いては・・・
シュリの覚悟
ティ・チャラに続いてラモンダまで失ったシュリは、怒りからネイモアへの復讐を決意します。
そして前作でキルモンガーに燃やされてしまったハーブを人工で再生させ、ブラックパンサーとなりました。
しかし、ブラックパンサーとなる儀式でシュリの前に現れたのはティ・チャラでもラモンダでもなくキルモンガーでした。
彼女がブラックパンサーになる理由が「復讐」であるため、彼が現れたのです
キルモンガーが現れたことを受け入れられないシュリは、怒りに震えながらも、新たな戦いに備えます。
ドーラ・ミラージュを追われたオコエには自身が開発した“ミッド・ナイト・エンジェル”のスーツを着させます。
リリは新たに開発したアベンジャーズさながらの“アイアンハート”で臨みます。
そして、いよいよワカンダVSタロカン帝国が開戦します。
超音波で先手を取ったワカンダはやや優勢に運びますが、タロカン帝国の力も強力で、徐々に追い詰められていきました。
ネイモアはシュリとリリにサンバードに追いやり、シュリと一騎打ちになります。
前回の戦いから、水の存在がネイモアの力の根源であり、水を奪うことが狙いであったシュリは、サンバードを砂漠に着陸させ、最後の戦いを挑みました。
善戦するものの槍で腹部を刺され絶体絶命となりますが、「ワカンダ・フォーエバー」の言葉とともにサンバードを爆発させます。
弱ったネイモアを殺そうとしたシュリでしたが、ティ・チャラやラモンダが現れ、「自分が何者か示しなさい」という言葉を聞き、ネイモアを殺さず、タロカン帝国の降伏を迫るのでした。
シュリの心が「復讐」から「国を守る」に変わった瞬間ですね
新たな命
タロカン帝国との戦いが終わり、ワカンダにも平和が訪れていました。
戦いに敗れたネイモアは「地上最強はワカンダだが、タロカンを頼る日がまた来るはずだ」と仲間に告げていました。
今後、仲間となる展開もあるのかな?
シュリはというと、相変わらずマイペースであり、ブラックパンサーの儀式には当事者であるのに出席しておらず、ハイチでナキアと会っていました。
そしてあの時燃やせなかった喪服を燃やし、涙を流しました。
そんなシュリのもとにナキアは子どもを連れてきて、ティ・チャラとの間にできた子だと告げます。
名はトゥーサン
「僕の名前はティ・チャラ王子だ!」と言い、物語は終わっていきます。
ティ・チャラの亡き後を受け継ぐ存在がいたのですね
各レビューサイトでの評価
本作品の世間の反応や評価について紹介します。
それぞれ点数と主なレビューを3件ずつ紹介していますので、気になる方はぜひリンク先をチェックしてみてください!
Filmarksの使い方については以下の記事を参考になります。
Filmarks
・シンプルで観やすい作品に仕上がっている
・「ワカンダ・フォーエバー」この一言に尽きる
・シュリの成長が感じられて嬉しかったけど、惜しすぎる人を亡くしたのだと実感した
Filmarks:『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』映画情報・感想・評価ページ(https://filmarks.com/movies/85352)
IMDb
・喪失と遺産があった上で、素晴らしい続編だと感じた
・MCU最高の映画であると断言できる
・ティ・チャラの弔いとともにチャドウィック・ボーズマンへの追悼にもなったのではないか
IMDb 『Black Panther: Wakanda Forever』(https://www.imdb.com/title/tt9114286/)
Rotten Tomatoes
・ティ・チャラへのリスペクトを示したMCUに感謝したい
・全員が素晴らしいパフォーマンスをしていた
・素晴らしくて、美しい作品
Rotten Tomates 『Black Panther: Wakanda Forever』 (https://www.rottentomatoes.com/m/black_panther_wakanda_forever)
2023年アカデミー賞受賞!
本作品は、2023年第95回アカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞しました!
全体としては、前作の7部門ノミネートを下回る5部門のノミネートとなりましたが、それでも大きく評価されていることに変わりはありません。
- 助演女優賞
- 視覚効果賞
- メイク&ヘアスタイリング賞
- 衣装デザイン賞
- 歌曲賞(主題歌賞)
特筆すべきは助演女優賞であり、ラモンダ女王を演じたアンジェラ・バセットがノミネートされていました。
彼女の迫真の演技は、とても高い評価を集めており、ゴールデングローブ賞やクリティクス・チョイス・アワードでは助演女優賞を受賞しています。
そのこともあり、アカデミー賞においても本命視されていましたが、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のジェイミー・リー・カーティスが受賞し、惜しくも受賞を逃す結果となりました。
前作は、ヒーロー映画として史上初めて作品賞にノミネートされており、3部門受賞と輝かしい結果に終わっただけに、本作品にも非常に高い期待が集まっていました。
実際には衣装デザイン賞のみの受賞となっていますが、MCU作品として5部門ノミネート、1部門受賞というだけでも非常に素晴らしい結果ですので、続編である本作品も高く評価されていることがわかりますね!
まとめ
この記事では、映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の概要・あらすじを紹介するとともに、6つのポイントからネタバレ解説を行いました。
- ブラックパンサーは大病のため死去し、ワカンダは混乱を招いた
- ヴィブラニウムが世界から狙われたことをワカンダのせいだというタロカン帝国に宣戦布告された
- 開発者のリリを守ろうとしていたが、タロカン帝国に攫われてしまった
- シュリとリリの奪還が戦争に発展、ワカンダは壊滅的な状態となった
- ラモンダを亡くしたシュリは復讐心からブラックパンサーとなった
- 争いが終わったシュリのもとにティ・チャラの息子が現れ、新しい物語を予感させた
チャドウィック・ボーズマンが出演しないことへの寂しさはすごく強かったですが、それでもシュリやラモンダが強く生きている姿には感動しますね。
果たして続編は制作されるのでしょうか?要注目ですね!